貧乏するにも程がある

貧乏するにも程がある  芸術とお金の“不幸

貧乏するにも程がある 芸術とお金の“不幸"な関係 (光文社新書)

週末になる度に読んで、二週間ほどかかった。
明治・大正の作家たちは、印税や原稿料で大金持ちになれるというわけでもなかったらしい。
なかには借金まみれで、生活が困窮する物も多かったようだ。
それでも生活に困らなかったのは親の代まで金持ちで、そのおかげもあって悠々自適な生活、高等遊民のような生活ができたのも大きかったらしい。中には、そういう人達にあこがれたものの、収入が細いので、親が金持ちでなければ非常に苦しい生活だったようだけれども。

そんな作中に、夏目漱石がよく出てくる。
文学者でありもともと教師でもあった夏目漱石は、お金について貪欲であることはとても嫌だったらしい。
夏目漱石に限った話ではなく、当時や今でもそういった知識人や文学者が金に執着するようなことは滅多にないのだけども。
そんな漱石が、紙幣に印刷された自分の顔を見たらどう思うのだろうか?あまりのことに、言葉も失うのは間違いないと思う。
紙幣に選んだ人は誰なんだ?
ネットで調べてみたが、どうにもわからない。