知的複眼思考法/苅谷剛彦

知的複眼思考法

知的複眼思考法

目次
 序章 知的複眼思考法とは何か(知的複眼思考への招待、「常識」にしばられたものの見かた ほか)
 第1章 創造的読書で思考力を鍛える(著者の立場、読者の立場、知識の受容から知識の創造へ)
 第2章 考えるための作文技法(論理的に文章を書く、批判的に書く)
 第3章 問いの立てかたと展開のしかた―考える筋道としての問い(問いを立てる、「なぜ」という問いからの展開 ほか)
 第4章 複眼思考を身につける(関係論的なものの見かた、逆説の発見 ほか)

昨年買って置いたままだったが、スキャン前に読まねばと昨日から今日にかけて読んだ。
置いといて損をした。知らない間に、文庫版まで出ている始末だ。
難しい文章で書いてあるだろうと思い込み、読み始めを延ばし延ばししていた。
読み始めていたら、存外に読みやすい文章で驚いた。
内容はそれなりに役に立ちそうで、実践して無意識のうちに使えるようには、訓練期間が必要だとは思う。
けれど、具体例を書いていてくれて判りやすい。

内容は、ある問題・課題に対して、複数の視点を持たせると良く、それのとっかかりの見つけ方を教えてくれる。
一つ一つの見つけ方は、本を読むのが好きな人なら自然に身につけていることも多いと思う。
けれど、書籍の形でまとまっているのは助かる。
著者はこれだけ体系立った物の考え方を、どこで身につけたんだろう?
文中にはこれまでに教わった教授のエピソードも混ざっているけれど、それだけなんだろうか?