アホの壁

アホの壁 (新潮新書)

アホの壁 (新潮新書)

もっとも尊敬する作者の一人、筒井康隆氏の新作。
先日は、時をかける少女の映画がTVで放映されていた。時かけ祭りもやってた気がする。


アホの壁が届いたので読んでみた。やはり筒井氏の文章は面白い。アホについて延々と書かれているが、当然の如く飽きが来ない。古い古典の話や、知人から聞いた数々のアホな人の話も引用されて、BLOGを読みまくっているような、好奇心が満たされる感覚も覚える。
一つ一つのエピソードが納得いく物があり、女性は大いに怒るんじゃないかと思ったり、ニヤニヤさせてくれたりと短時間で読み終える物の面白かった。学生時代に読んだ過去の作品を読みたくなった。

序章 なぜこんなアホな本を書いたか
第一章 人はなぜアホなことを言うのか
一 アホにかかる潜在的バイアス
二 強迫観念症的アホ発言
三 局面暴言アホの構造
四 甘えのアホ・メカニズム
五 アホの社会的・歴史的背景
六 真のアホによるアホ
七 お笑い番組から学ぶアホ
第二章 人はなぜアホなことをするのか
一 ただのアホな癖
二 フロイト的アホな失敗
三 フロイト的アホな間違い
四 アホな物忘れ
五 アホで病的な癖と行為
六 アホな怪我は焦点的自殺
七 アホな死にかた
第三章 人はなぜアホな喧嘩をするのか
一 喧嘩するアホの生い立ち
二 アホな喧嘩はアホが勝つ
三 アホな喧嘩のメカニズム
四 我慢の限界がアホの壁
五 両方ともアホになる喧嘩
第四章 人はなぜアホな計画を立てるか
一 親戚友人を仲間にするアホ
二 正反対の中をとるアホ
三 成功の夢に酔うアホ
四 よいところだけ数えあげるアホ
五 批判を悪意と受け取るアホ
六 自分の価値観にだけ頼るアホ
七 成功した事業を真似るアホ
八 専門外のことを計画するアホ
九 少い予算で格好だけつけるアホ
第五章 人はなぜアホな戦争をするのか
一 ナショナリズムはアホの壁
二 アホな戦争と女たち
三 アホな戦争をなくす方法
終章 アホの存在理由について